【胡蝶蘭 ブルージーンの育て方】世界初の青い蘭を解説

世界で初めて天然の青色をまとった胡蝶蘭、ブルージーン。その神秘的な美しさに惹かれて手に入れたものの、詳しい育て方がわからずお困りではありませんか?
この記事では、そもそもブルージーンとはどんな特徴を持つ胡蝶蘭なのか、その魅力的な青い胡蝶蘭の色や「奇跡のめぐり逢い」という素敵な花言葉、そして話題の胡蝶蘭 新種としての背景について解説します。
また、気になる値段やどこで販売されているのかといった情報から、具体的な管理方法、例えば室内で置くならどこに置くべきかといった日々の疑問まで、胡蝶蘭 ブルージーンの育て方に関する全ての情報を網羅的にお届けします。
この記事を読めば、ブルージーンを長く美しく楽しむための知識が全て手に入ります。
- 世界初の青い胡蝶蘭ブルージーンの基本情報
- 長く楽しむための育て方の基本
- 植え替えや二番花などの管理方法
- 価格相場とおすすめの購入先
胡蝶蘭ブルージーンの育て方|まず知るべき基本

- 世界初の胡蝶蘭ブルージーンとは
- 奇跡を呼ぶ特別な花言葉
- 話題を呼んだ胡蝶蘭 新種が誕生
- 天然の青い胡蝶蘭 色の秘密
- 室内で置くならどこに置くべき?
- 水やりの頻度と与え方のコツ
- 葉が薄くなるのはブルージーンの特性
世界初の胡蝶蘭ブルージーンとは

胡蝶蘭ブルージーンとは、世界で初めて遺伝子組換え技術によって誕生した、天然の青い色素を持つ胡蝶蘭です。これまで、青い胡蝶蘭は白い花を特殊なインクで染色したものが主流でした。
しかし、ブルージーンは植物そのものが青い色素を作り出すため、花びらの裏や蕾、次に咲く花までもが美しい青色をしています。
この画期的な胡蝶蘭は、日本の石原産業株式会社と千葉大学が共同で、17年もの長い年月をかけて研究・開発しました。元々、胡蝶蘭は青い花を咲かせるための遺伝子を持っていません。
そこで、日本の在来種であるツユクサの青色遺伝子を胡蝶蘭に導入することで、この奇跡の花が生まれたのです。
その功績は高く評価されており、「ジャパンフラワーセレクション2022-2023」では最優秀賞にあたる「フラワー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しています。まさに、技術と情熱の結晶といえる特別な胡蝶蘭です。
研究が始まったのは2005年のことでした。他の青い花の遺伝子を導入してもなかなか上手くいきませんでしたが、試行錯誤の末、ツユクサの遺伝子が胡蝶蘭と非常に相性が良いことを発見。
2012年に最初の花が開花し、その後、国の厳格な安全審査を経て、2022年についに一般販売が開始されました。
奇跡を呼ぶ特別な花言葉

ブルージーンの花言葉は「奇跡のめぐり逢い」です。この素敵な花言葉は、ブルージーンの誕生ストーリーそのものに由来しています。
本来、自然界では決して交わることのなかった胡蝶蘭とツユクサ。この二つの植物がバイオテクノロジーの力によってめぐり逢い、多くの研究者の情熱と長い年月を経て、誰も見たことのない青い胡蝶蘭が誕生しました。この開発の道のりは、まさに「奇跡」と呼ぶにふさわしいものです。
花言葉に込められたストーリーを知ると、ブルージーンがより一層特別な存在に感じられます。その希少性と唯一無二の価値から、大切な人への記念日やお祝いの贈り物として、最高の選択肢の一つになるでしょう。
「奇跡のめぐり逢い」という花言葉、とてもロマンチックですね。誕生日や結婚記念日など、特別な日のプレゼントにすれば、きっと忘れられない感動を贈ることができますよ。
話題を呼んだ胡蝶蘭 新種が誕生

ブルージーンは、これまでの品種改良とは一線を画す、遺伝子組換え技術を用いて生まれた全く新しい胡蝶蘭の新種です。そのため、取り扱いにはいくつかの重要なルールが存在します。
この胡蝶蘭は、市場に出る前に「生物多様性影響評価」という厳格な審査を受けています。
これは、遺伝子組換え植物が日本の生態系に悪影響を与えないことを科学的に証明するもので、ブルージーンは7年間にもおよぶ様々な試験の結果、安全性が確認され、2021年3月に国から栽培と販売の承認を得ました。
世界初の技術で生まれた貴重な品種を守るため、以下の点が法律で定められています。
ブルージーン取り扱いの重要注意点
ブルージーンは、営利・非営利を問わず、無断で増殖(株分けなど)、交配(他の花と受粉させること)、そして海外へ持ち出すことが固く禁じられています。これは特許および法律によって保護されているため、購入した株を観賞用として楽しむ範囲に留めてください。
このように、ブルージーンは厳格な管理のもとで流通している、非常に価値の高い新種の胡蝶蘭なのです。
天然の青い胡蝶蘭 色の秘密

ブルージーンが持つ美しい青紫色は、染料によるものではなく、植物自身が作り出す天然の色素によるものです。この色の秘密は、遺伝子の元となったツユクサが持つ「デルフィニジン」という青色色素にあります。
これまでの青い胡蝶蘭は、白い花に青いインクを吸わせて染め上げたものでした。そのため、蕾や花の裏側は白く、次に咲く花も当然ながら白い花が咲きます。
しかし、ブルージーンは遺伝子レベルで青い色素を作る能力を持っているため、これから咲く蕾も、花びらの裏側も、そして来年以降に咲く新しい花も、すべて美しい青紫色をしています。これが、ブルージーンが「本物の青い胡蝶蘭」と呼ばれる最大の理由です。
ただし、植物であるため、日照条件や株の個体差によって色の濃淡が多少異なる場合があります。その自然な風合いの変化も、ブルージーンを育てる楽しみの一つと言えるでしょう。
室内で置くならどこに置くべき?

ブルージーンを健やかに育てるためには、置き場所が非常に重要です。基本的には、直射日光が当たらない、明るく風通しの良い室内が最適な環境となります。
胡蝶蘭の原産地は、熱帯・亜熱帯の森の中です。木漏れ日が差すような、穏やかな光と適度な湿度を好みます。この環境を室内で再現してあげることが、上手に育てるための第一歩です。
季節ごとの最適な場所
春・秋・冬:
レースのカーテン越しに柔らかな日差しが入る窓辺が理想的です。特に午前中の光を当ててあげると元気に育ちます。
夏:
夏の日差しは非常に強く、葉焼けの原因になります。レースのカーテン越しでも光が強すぎる場合は、窓から少し離れた場所に移動させるか、遮光ネットなどを使って光を和らげてあげましょう。
置き場所の注意点
- エアコンの風:冷暖房の風が直接当たると、株が極端に乾燥して傷んでしまいます。必ず風が当たらない場所に置いてください。
- 冬の夜間:冬の窓辺は、夜間に温度が急激に下がることがあります。夜間だけは部屋の中央など、温度変化の少ない場所に移動させると安心です。
水やりの頻度と与え方のコツ

胡蝶蘭の栽培で最も失敗が多いのが、水のやりすぎによる「根腐れ」です。ブルージーンも例外ではなく、水管理が健康に育てるための最大のポイントになります。
水やりの基本は、植え込み材(水苔やバーク)の表面が完全に乾いてから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えることです。常に湿った状態が続くと根が呼吸できなくなり、腐ってしまいます。たまに根が乾く時間を作ることが大切です。
水やりの目安
水やりの頻度は季節や環境によって変わりますが、一般的な目安は以下の通りです。
- 春・夏・秋(生育期):1週間に1回程度
- 冬(休眠期):10日~2週間に1回程度
これはあくまで目安です。必ず鉢の中の乾き具合を指で触って確認し、「乾いていたら与える」を徹底してください。
葉水で乾燥対策
特に冬場の乾燥した室内では、霧吹きで葉の表裏に水を吹きかける「葉水(はみず)」が効果的です。植物の乾燥を防ぎ、ハダニなどの害虫予防にもつながります。
また、受け皿に溜まった水は、根腐れの原因になるため必ず捨てるようにしましょう。
葉が薄くなるのはブルージーンの特性
ブルージーンを育てていると、葉の緑色が一般的な胡蝶蘭に比べて若干薄くなったり、葉が柔らかく垂れ下がったりすることがあります。「栄養が足りないのでは?」と心配になるかもしれませんが、これは病気や生育不良ではなく、ブルージーンが元々持っている品種としての特性です。
公式サイトの情報でも、この点は生育に影響がない「特性」であると明記されています。葉の色が薄いからといって、過剰に肥料を与えたり、頻繁に水やりをしたりすると、かえって株を傷める原因になります。
初めてブルージーンを育てる方は、葉の様子に少し驚くかもしれませんね。でも、これはブルージーンならではの個性なんです。他の胡蝶蘭とは少し違う、その繊細な姿も魅力の一つとして楽しんでください。
葉の色や形は、あくまでブルージーンの個性と理解し、基本的な育て方を守って管理を続けていれば問題ありません。
長く楽しむ胡蝶蘭ブルージーンの育て方と購入法

- 二番花を楽しむための切り戻し方法
- 植え替えの時期とおすすめの資材
- ブルージーンの値段はどのくらい?
- ブルージーンの販売店hannaで買う
二番花を楽しむための切り戻し方法

ブルージーンは、最初の花が終わった後に花茎を切り戻すことで、二番花を咲かせられる可能性があります。株の力を消耗させるため、必ず成功するわけではありませんが、挑戦してみる価値は十分にあります。
二番花に挑戦するのに適した時期は、株が消耗しにくい11月~3月の涼しい季節です。また、葉の枚数が多く、株の状態が元気であることが大前提となります。
切り戻しの具体的な手順
- 支柱を外す:まず、花茎を支えている支柱やクリップを丁寧に取り外します。
- 節を確認する:花茎の根元から上に数えて、3~4番目の節(ふし)を見つけます。節は、少し膨らんで見える部分です。
- カットする:確認した節の約2cm上を、清潔なハサミでカットします。
株の状態が良ければ、カットした部分に近い節から新しい花芽が伸び始め、数か月後には再び美しい青い花を咲かせてくれます。ただし、ブルージーンは他の胡蝶蘭に比べて二番花が咲きにくい品種とも言われています。

植え替えの時期とおすすめの資材

胡蝶蘭を何年も長く楽しむためには、2年に1回の植え替えが欠かせません。植え込み材は時間と共に劣化し、水はけや通気性が悪くなるため、新しいものに交換して根が伸びるスペースを確保してあげる必要があります。
植え替えに最適な時期は、生育期に入る春先の4月~6月頃です。気温が安定し、株へのダメージが最も少ないタイミングで行いましょう。
準備するもの
- 新しい鉢:現在の鉢より一回り大きいサイズの鉢。素焼き鉢は乾きやすく、プラスチック鉢は保湿性が高い特徴があります。
- 植え込み材:水苔やバークが一般的です。初心者は、乾き具合が分かりやすい水苔が管理しやすいかもしれません。
- 清潔なハサミ:古い根や傷んだ根を切るために使用します。病気感染を防ぐため、火で炙るなどして消毒しておくと万全です。
植え替えの手順
- 古い鉢から株をそっと引き抜きます。
- 根の周りについている古い植え込み材を丁寧に取り除きます。
- 黒く変色したり、スカスカになったりしている傷んだ根をハサミで切り取ります。
- 新しい鉢の底に少し植え込み材を敷き、株を中央に置きます。
- 根の周りに隙間なく、かつ、きつく詰めすぎないように植え込み材を加えていきます。
- 植え替え後は、水をたっぷり与えて完了です。
植え替え直後は根がデリケートな状態なので、1週間ほどは半日陰の場所で休ませてあげましょう。

ブルージーンの値段はどのくらい?
世界初の技術で生まれた希少なブルージーンは、一般的な胡蝶蘭と比較すると価格が高めに設定されています。これは、開発にかかったコストや生産数の少なさ、そしてその唯一無二の価値を反映したものです。
価格は、花のボリュームを決める「立て数(1つの鉢に植えられている株の数)」によって変動します。以下が、おおよその価格相場です。
立て数 | 価格相場(税込) | 用途の目安 |
---|---|---|
1本立ち | 15,000円 前後 | 個人への誕生日プレゼント、母の日など |
3本立ち | 33,000円 前後 | 開店祝い、就任祝い、特別な記念日など |
5本立ち | 55,000円 前後 | 法人間の豪華な贈答、受賞祝いなど |
上記はあくまで目安であり、販売店や時期によって多少変動します。また、別途送料がかかる場合もあるため、購入時には総額を確認することが大切です。
ブルージーンの販売店hannaで買う

ブルージーンは生産数が限られており、希少価値が非常に高いため、どこの園芸店でも手に入るわけではありません。確実に品質の良い株を手に入れるなら、生産元である石原産業から認可を受けた、信頼できるオンラインの正規販売店での購入が最もおすすめです。
中でも、胡蝶蘭をはじめとするフラワーギフトの専門店「hanna」は、ブルージーンの取り扱いに定評があります。
大切な贈り物や、ご自身で長く育てるための一株だからこそ、信頼できる販売店を選ぶことが重要です。
胡蝶蘭 ブルージーンの育て方や魅力のまとめ
- ブルージーンは世界で初めて遺伝子組換えで生まれた天然の青い胡蝶蘭
- 花言葉は誕生の背景に由来する「奇跡のめぐり逢い」
- 染料ではなく植物自身が作る青色のため蕾や二番花も青く咲く
- 置き場所は直射日光の当たらない明るく風通しの良い室内が基本
- 夏は葉焼け防止のため日差しを和らげる工夫が必要
- 冬の夜間は窓辺の冷気に注意し部屋の中央へ移動させると安心
- 水やりは植え込み材が完全に乾いてからたっぷりと与える
- 水のやりすぎによる根腐れが最も多い失敗原因
- 受け皿に溜まった水は必ず捨てる
- 葉の緑色が薄くなるのは病気ではなく品種本来の特性
- 花後の切り戻しで二番花を楽しめる可能性がある
- 2年に1回、春に植え替えを行うと元気に育つ
- 希少価値が高く一般的な胡蝶蘭より価格は高価
- 購入は品質が保証されたオンラインの正規販売店が確実
- 個人による増殖や販売は法律で禁止されている
胡蝶蘭100万円の価値と値段の理由|シーン別の値段と相場を紹介