パキラ実生の見分け方｜ダイソーで実生苗が買える時期を解説

さくら

これって実生？ダイソーで実生パキラはいつ買える？

観葉植物として人気のパキラですが、実は「実生（みしょう）」と「挿し木（さしき）」の2種類があることをご存知でしょうか。ホームセンターや最近ではダイソーでも手軽に購入できますが、多くの方がパキラの実生の見分け方を探しています。

ネットの画像を見ても、双葉の跡や根っこの違いが分かりにくく、本当にこれが実生株なのか確信が持てないこともありますよね。また、ダイソーで実生苗が手に入る時期や、一般的な挿し木との育て方や成長速度の違いも気になるところです。

この記事では、そんなパキラの実生と挿し木の違いから、初心者でも分かる見分け方のポイント、購入できる場所や時期、そして実生ならではの育て方まで、網羅的に解説していきます。

初心者向けパキラ実生の見分け方

実生と挿し木は何が違う？

パキラ選びの第一歩として、まずは「実生」と「挿し木」の根本的な違いを理解することが大切です。この二つは、生まれ方が全く異なるため、その後の成長の仕方や特徴にも大きな違いが現れます。

「実生（みしょう）」とは、その名の通り、種から発芽して育った株のことを指します。一方、「挿し木（さしき）」は、すでに成長したパキラの枝や幹の一部を切り取り、それを土や水に挿して発根させた株のことです。

この生まれ方の違いによって、特に「幹の太りやすさ」と「開花の可能性」に顕著な差が生まれます。実生のパキラは、年月をかけて育てることで根元がぷっくりと徳利のように太り、独特の愛らしい樹形を楽しめます。

また、時間はかかりますが、将来的には花を咲かせ、実をつける可能性も秘めています。対して、挿し木のパキラは幹が太くなりにくく、花が咲くことはほとんどありません。

このように言うと、実生の方が優れているように聞こえるかもしれませんが、挿し木には形が崩れにくく、購入時の樹形を長く維持しやすいというメリットもあります。

どちらが良いというわけではなく、どのようにパキラを育てていきたいかという目的によって、選ぶべき株が変わってくると言えるでしょう。

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一般的な挿し木パキラの特徴とは

園芸店やホームセンターなどでよく見かけるパキラの多くは、この挿し木株です。挿し木パキラには、実生株とは異なるいくつかの分かりやすい特徴があります。

最も大きな特徴は、幹の形状です。挿し木株は、ある程度太くなった幹を切り取って作られるため、根元から上まで幹の太さがほぼ一定になります。実生株のように根元が極端に膨らむことはありません。

また、幹の上部を見ると、スパッと水平にカットされた跡が見られることが多く、これは挿し木である分かりやすい目印となります。

成長の仕方にも違いがあります。挿し木株は、すでに成熟した組織から発根させているため、初期の成長は安定していますが、その後の成長は比較的緩やかです。特に幹が購入時より格段に太くなることは期待できません。

しかし、これはデメリットばかりではありません。成長が緩やかであるということは、購入したときのサイズや形を長期間維持しやすいという大きなメリットに繋がります。

このように、挿し木パキラは成長の変化を楽しむというよりは、完成された樹形をインテリアとして楽しむのに向いている株と考えることができます。

実生苗や実生株はホームセンターにある？

幹が太くなる魅力的な実生パキラですが、いざ探してみると、一般的な挿し木株に比べて見つけにくいのが現状です。では、実生苗や実生株はどこで購入できるのでしょうか。

大規模な園芸コーナーを持つホームセンターでも、流通しているパキラの多くは挿し木株です。しかし、全くないというわけではなく、観葉植物の入荷時期やタイミングによっては、実生株が並んでいることもあります。

特に、植物の品揃えに力を入れている店舗や、観葉植物専門店などでは、見つかる可能性が高まるでしょう。

そして、近年注目されているのが、ダイソーなどの100円ショップです。

意外に思われるかもしれませんが、実はこの100円ショップで実生パキラが販売されていることが多く、愛好家の間では「ダイソー産の実生パキラ」を探す、通称「ダイパト（ダイソーパトロール）」が行われるほどです。

ただし、100円ショップで販売されている株はまだ小さく、実生か挿し木か見分けがつきにくい場合も少なくありません。

そのため、後述する見分け方のポイントをしっかりと頭に入れてから探しに行くことが大切です。確実性を求めるのであれば、購入時に店員の方に実生株であるかを確認してみるのも一つの手です。

ダイソーで実生パキラが買える時期

実生パキラを探す上で、特に有力な購入先として知られるダイソーですが、いつでも実生株が手に入るわけではありません。入荷には特定の時期があると言われています。

データベースの情報や園芸愛好家の報告によると、実生パキラの入荷は、パキラの種が採れる時期と深く関係しているようです。パキラの種子は、主に2月と8月頃に採取されます。そして、この種子は保存できる期間が非常に短く、採れてから1ヶ月程度しか持たないとされています。

このため、生産者は種の採取後すぐに種まきを行い、発芽した実生苗を育てて出荷します。このサイクルから、ダイソーなどの店舗に実生パキラが多く入荷する時期は、種の採取時期に続く春（4月頃）や秋（9月～10月頃）に集中する傾向があると考えられます。

もちろん、店舗の立地や規模、在庫状況によって入荷のタイミングは異なります。そのため、この時期になれば必ず手に入るという保証はありません。

もし本気で探すのであれば、この時期を目安に、複数の店舗をこまめにチェックしてみることをお勧めします。希少な実生パキラとの出会いは、まさに一期一会と言えるかもしれませんね。

幹の形でわかる？根元の膨らみ

実生パキラを見分ける上で、最も分かりやすい視覚的なポイントの一つが、幹の形状、特に根元の膨らみです。種から発芽して成長した実生株は、挿し木株とは明らかに異なるユニークな形をしています。

実生パキラの最大の特徴は、根元部分が「徳利（とっくり）」のように、あるいは「ずんぐりむっくり」と表現されるように、ぷっくりと膨らんでいる点です。

これは、幼い苗が成長の過程で水分や養分を蓄えるために発達する部分で、実生ならではの愛嬌のある姿を作り出します。そして、この膨らんだ根元から上に向かって、幹は徐々に細くなっていきます。

一方、挿し木株は、前述の通り、ある程度太さが均一な幹をカットして作られるため、このような根元の膨らみは見られません。根元から上まで、ほぼ同じ太さの幹が真っ直ぐ、あるいは編み込まれて伸びているのが一般的です。

この幹の形状の違いは、パキラがある程度成長していれば、一目で判断できることが多いです。購入を検討しているパキラがあれば、まずは株全体のシルエットに注目し、根元が特徴的に膨らんでいるかどうかを確認してみてください。

それが、実生株を見つけるための最初のステップとなります。

決定的な証拠となる双葉の有無

パキラが実生であるかどうかを判断する上で、最も確実で決定的な証拠となるのが「双葉（ふたば）」の存在です。もし購入しようとしている株に双葉、あるいはその痕跡が確認できれば、それは間違いなく種から育った実生株であると断定できます。

パキラは双子葉植物であり、種から発芽する際に、まず最初に2枚の小さな葉、つまり双葉を展開します。この双葉は、私たちがよく知るパキラ特有の、手のひらを広げたような形の葉（本葉）とは全く異なる、シンプルな形をしています。

この最初の双葉は、植物が成長していく過程で栄養を使い果たし、やがて自然に枯れて落ちてしまいます。

100円ショップなどで売られている若い実生苗の中には、まだこの双葉が付いたままのものがあります。これは実生であることの何よりの証明です。双葉がすでになくても、幹をよく観察して対になった跡を探すことで、実生株かどうかを高い確率で見分けることが可能です。

確実なパキラの実生の見分け方と育て方

土の中に種の殻が残っていることも

双葉の跡と並んで、実生パキラであることの確実な証拠となるのが、土の中に残っている「種の殻」です。これは見落としがちなポイントですが、見つけることができれば非常に信頼性の高い判断材料となります。

購入したパキラを植え替える際に、土の中から茶色くて硬い、割れた殻のようなものが出てきたら、それはまさしく種の殻である可能性が高いです。

双葉やその跡が見つからず、幹の形だけでは判断に迷うような場合でも、この種の殻が発見されれば、その株が実生であると自信を持つことができます。

店頭で土の中を確認することは難しいですが、購入後に植え替えをする際には、ぜひ注意して土の中を探してみてください。思わぬ形で、あなたのパキラが実生であることの動かぬ証拠が見つかるかもしれません。

購入後にわかる根っこの違い

これまで紹介してきた幹の形や双葉の有無は店頭でも確認できるポイントですが、購入後に植え替えをすることで初めて確認できる、より決定的な見分け方があります。それが、根の構造の違いです。

これは種から発芽した際に、最初に下方向へ力強く伸びていく根であり、植物全体を支え、効率よく水分や養分を吸収するための中心的な役割を果たします。そして、この主根から横方向に、より細い「側根（そっこん）」が伸びていきます。

鉢から抜いて根を観察したときに、中心となる太い根がなく、幹の側面から複数の細かい根が出ているだけであれば、それは挿し木株であると判断できます。

この根の構造の違いは、植え替え時でないと確認できないという制約はありますが、実生か挿し木かを見分ける上で最も科学的で確実な方法です。

もし購入したパキラの正体に確証を持ちたい場合は、次の植え替えの機会に、ぜひ根の状態を優しく観察してみてください。

画像で見分ける際のチェックポイント

実生パキラを探す際、インターネット上の画像や、SNSに投稿された写真を参考にすることも多いでしょう。しかし、写真だけで実生か挿し木かを正確に判断するには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。

ポイント①

まず最も注目すべきは、やはり「幹の根元の形状」です。画像を見る際は、株全体が写っているものを選び、根元が徳利のようにぷっくりと膨らんでいるかを確認します。幹の太さが均一に見える場合は、挿し木の可能性が高いと考えられます。

ポイント②

次に、「双葉の跡」を探します。鮮明な画像であれば、幹の根元付近を拡大して見ることで、対になった小さな跡が確認できる場合があります。ただし、写真のアングルや画質によっては、この跡を見つけるのは難しいかもしれません。

ただし、画像での判断には限界があることも理解しておく必要があります。撮影された角度や、投稿者の意図（例えば、実生に見えるように撮影しているなど）によっては、誤った判断をしてしまう可能性もあります。

画像はあくまで参考情報の一つと捉え、最終的にはこれまで解説してきた複数のポイントを総合的に見て判断することが大切です。

実生の育て方と気になる成長速度

無事に実生パキラを手に入れたら、次はその特徴を活かした育て方に挑戦してみましょう。実生パキラは挿し木株に比べて成長速度が速い傾向にあり、日々変化する姿を観察できるのが大きな魅力です。

幹を太くする育て方のコツ

実生パキラの醍醐味である、幹をぷっくりと太らせるためには、いくつかのポイントがあります。最も大切なのは「日光」です。パキラは日光を好む植物なので、室内の明るい窓際など、十分に光が当たる場所で管理しましょう。

ただし、真夏の強すぎる直射日光は葉焼けの原因になるため、レースカーテン越しに光を当てるのが理想的です。

また、「風通し」も幹を丈夫にする上で重要です。適度に風に当たることで、幹が刺激を受けてたくましく成長します。室内であれば、サーキュレーターで空気を循環させるのも良いでしょう。

成長期と肥料

春から秋にかけての成長期には、水やりと合わせて肥料を与えることで、成長をさらに促すことができます。観葉植物用の液体肥料を規定の倍率に薄め、2週間に1回程度与えるか、ゆっくりと効く固形タイプの肥料を2ヶ月に1回程度、土の上に置きましょう。

この少しの気遣いが、実生パキラを健康で立派な株に育てるための鍵となります。

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